Do13.
Dez
結局自分の衣類を入れたバッグを背負うことになり、
「2度とスーツケースは貸さない」
の誓いを胸に、フランクフルト中央駅から特急でハンブルグへ。
ライブ会場である『FRINZENBAR』に着くと、実に重そうな機材が到着していた。
甲子園の連投で肩に爆弾を抱えている僕に運べるだろうか?
「いや無理だろう。」
と自問自答して(ボヤボヤして)いる暇も無く、次々と機材を渡される。
機材を運び入れる皆の顔からは、ついに始まるライブへの緊張感がみなぎり、引き締まって見えた。
う〜ん、カッコイイ。
リハーサルを終えてイタリアンを食べに行く。
ピザとパスタとハンブルグ産のビールでいずみちゃんも絶好調である。
ライブ前には彼女にうまい物を食わせるに限る。
(オットセイに芸を仕込む要領だ。)
ライブが始まる。
黒ずくめの妙な日本人のパフォーマンスで、ドイツ人が踊る踊る!
FRINZENBARのオーナーも大喜びで、大盛り上がりの中、2回のアンコールに応える僕達。
日本でもやったことのない『DRIVE MUSIC』を初めて演奏した。
ああ、思えばこれが3年前ドイツで出したQYPのデビュー曲。
まさかそのドイツで演奏することになろうとは!
持って来たCDは即完売だ。
感慨にひたっている頃、いずみちゃんはオーナーの経営する隣のクラブへ行き、お立ち台で踊りまくっていたらしい。
う〜ん、マイペース。 ユーリカ!も更に会場をヒートアップさせ、アンコールに向かう彼らの周りは相撲の花道状態だ。
マイナス10℃という極寒のハンブルグの夜は熱く盛り上がった。
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